先日の撮影の時、三脚の脚の一本がグラついている事に気がついた。よく見るとボルトの頭が折れて脱落しかかっている状態だった。とりあえずは別の三脚で(たまたま持っていた。幸運)撮影を済ませて、戻ってから改めてよく見ると三脚のボルトの頭が見事に折れている。

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このジッツオ製G1228はカーボン三脚のハシリで1995年頃に購入したものだ。主に出張用として使ってきた。スーツケースに入る大きさでしかも軽い、という事で出張のお供としてもう30年近く使ってきた。このテのカーボン三脚は中国製も含めてリーズナブルで信頼性のあるものが沢山あるから買い替える事も考えたけど、購入当時高かったし(7万円くらいした)ネジくらいで廃棄するのも勿体無い。

 ダメ元でメーカーに問い合わせてみたところ案の定この製品のアルミ製ボルトの部品は払底 。代替品で対応する事になると言う。日本の修理部門への往復送料込みで1万円弱と言われ、まあ仕方ないかと。…しかし代替えのボルトを使うのならどうせ規格品だろう、自分で探して買ってくりゃいいや、とタカを括っていたのだが、この長さのアルミ製「半ねじ」って探してみたけど見当たらない。ネジの事ならという事で環七沿いにあるこちらの専門店に聞いて見る事にした。

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お店で見てもらったところ、このサイズの「半ネジ」は無くはないが、ネジを切っていない部分がこの様に短いものは多分無いので、既存の半ネジを使って長さを切り詰めてもダメだろう。アルミ製だしメーカーが独自に作ったものであろう、という見立てだった。まあ、そうだろなあ。で、代替え出来そうなサイズのネジを見繕ってもらった。

M8x18の「全ネジ」鉄製。なので三脚の足側の取り付け部分がネジを切ったところに当たる事になるが、修理担当者もそうなると言っていたしそれが問題になる事はないだろう、とも言っていたので心配はしていない。

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しかし見繕ってもらったネジはオリジナルのネジより若干長いようで、締め込んでゆくとジョイントの真ん中の辺りで左右のネジがぶつかってしまっている模様であと少しのところで締め込めず。これでは足がブラブラ状態になり開脚動作で指を挟みそう。

 ワッシャーを左右にもう1枚ずつ増やしてみたらば良い感じになったが見栄えが悪いのでボルトを少し短いM8x15にして対応。これで適度なトルク感を感じながら開脚動作を行える。指を挟む心配もない。ボルトの色が黒ではないけど、これはコレで悪くないかと。そう言えばネットで中古のジッツオ三脚を見てみると同じようにネジを変えている人が結構居たけどやはりオリジナルのアルミネジの強度に問題?があったんだろうな。そして修理費用にびっくりして自分で交換したんだろう。

…ちなみに今回購入したネジは1本45円。

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G1228に載せている雲台はマンフロットの141RC。こちらもクイックリリースの草分け的な存在?…だったと思う。

これで暫くは活躍してくれそう。



# by hidenobu_02 | 2023-09-19 19:07 | 機材 | Comments(0)

コロナ騒ぎも落ち着きを見せて来たのか街ではマスク姿をあまり見かけなくなった様な気がする。バスや電車など公共交通機関の車内ではまだマスクをしている人は多いし自分もマスクをつけて乗車するようにしている。でも外歩きの時はマスク無しだ。暑い最中の外出でマスクをしていては辛い、というのもあるが。

 今週の火曜日あたりから喉に違和感を感じ、身体もだるくなってきた。火曜日の夜になって体温を測ってみたら「37.8°」。朝になったら医者に行くかな?と思っていたのだが、朝になって体温を測ってみたら「36.5°」??…アレレこれじゃあ発熱外来も相手にしてくれないんじゃあなかろうか。喉は痛いし体の節々が痛む、という風邪の時に出る症状だが、それほど辛い訳でもない。という訳で少し様子見で翌日まで待機。木曜日になって再び体温を測るが「36.7°」とたいして変わらない。近所の病院の発熱外来に電話をかけてみたが「予約でいっぱい」だそうで「薬局で検査キットを購入してご自分で検査してみて下さい。陽性の場合でも市販のお薬で対応して下さい」というつれない返事。仕方ないので近所の調剤薬局で検査キットを購入して説明書通りにやってみたらば

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結果は「陽性」。

結果が出るまで「15分」ほどかかると説明書にあったが、ものの数分でクッキリとラインが出ました。

先週末のWEC富士でもらったのかな?国際戦だし外人プレスも多かったからなあ、と思って富士のメディアセンターで近くに座っていた人達に電話で確かめたが、皆なんとも無いと言う。という事は富士では無いのか。翌日、渋谷に買い物に出かけた時に乗った電車とバスの車内?それともお店の中?何処だったんだろう。

 今更考えても仕方ないけど、気をつけていたつもりだっただけに少し悔しい。仕方なく今週末のSGT菅生の取材は行かない事にしました。他の方に迷惑をかける訳にいかないので。

金曜日の時点で体温は「36.6°」でほぼ平熱。症状としては頭がぼんやりするのと体の節々が痛む事、何より辛いのが臭覚と味覚が完全にマヒしている事。飴を舐めても甘さを感じず、塩を舐めても塩味を感じません。つまり食欲が出ないのです。味覚を感じないままの食事ほど辛いものはありません。変異株の「エリス」?「ピロラ」?何だか知らないけど回復するまで大人しくしています。




ターボエンジンとラーメンの関係?_f0174521_06035709.jpg

先日は酷暑の中、ピットで照明を組んでの撮影でした。

直射日光があたる場所ではないものの締め切った場所でしかもエアコン無しの環境は中々辛かった。エアコンの効いたスタジオに持ち込みたいのはヤマヤマなのですが諸般の事情でそうもいかないのです。

この車両、随分前に撮影した事があるのですがその時は整備が済んでいない状態だったのでエンジンの撮影までは出来ませんでしたが、最近整備が済んだそうでようやくカウルを開けての撮影が出来ました。立ち会って貰った人は当時この車に関わった方で、撮影の合間に興味深いお話も聞けました。

 そしてお昼に連れて行って貰ったここのお店、レース関係者にはつとに有名ですが宇都宮の名店を引き継いだというご主人は当時この車のエンジン開発に携わった方だと伺いびっくり。

 …ラーメンにもブーストがかかっている?






# by hidenobu_02 | 2023-08-14 06:08 | | Comments(0)
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連日暑い日が続く中、室内での撮影はありがたい。

ミニカーの撮影。1/43とか1/64などスケールが小さくなればなるほどピントの問題が出てくる。ピントの合う範囲が狭くなってしまうのだ。以前はTSレンズやブローニー用のレンズをアダプター咬ませてアオってピントを合わせていた。それでも足らずに複数枚をピントを動かして撮影して後でPhotoshopを使って手作業で繋いで1枚にしたりしていたので撮影、画像処理ともに時間がかかったのだが、昨今はカメラが自動で複数枚を撮影して画像処理までして1枚にしてくれるようになった。

 EOS R3になってからはストロボ撮影にも対応してくれるようになり、しかも撮影間隔も設定出来る。そうするとストロボのチャージタイムを考慮に入れた撮影が可能になった。撮影間隔を詰めすぎると連続発光に耐えきれなくなってジェネが加熱して撮影が止まってしまう事もあるのでストロボもファン付きのものが望ましい。最近はもうこれに頼りっぱなし。技術の進歩って素晴らしい。




# by hidenobu_02 | 2023-08-03 10:38 | 写真 | Comments(0)

24時間レース後一旦帰国。

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JRPA写真展大阪へ展示作業の立ち会いで赴いたあとクラッシックの為に再び渡仏する。24時間レースとクラッシックは2週間のインターバルがある。24時間レースの後そのままフランスに居残るという選択肢もあったのだが(実際にそうしている人も居た)JRPA写真展大阪会場設営へも赴かなければならなかったし、ひと月近くも家を空ける事は出来なかったので、一旦日本に戻って出直す事にした。

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2週間ぶりの渡仏。今回はエールフランスを使う。以前、CDGの出国ゲートで機内持ち込み手荷物を巡って係員に意地悪された?事があってからと言うもの意識的に避けて他の航空会社を使ってきたのだが、やはりフランスへの直行便はエールフランスがいちばんリーズナブルなので選ばざるを得なかった。

 羽田発の深夜便(AM0:05発)なら子供連れは居なかろう、と思っていたのだが、チェックインカウンターには乳母車に子供を乗せた親子が数組並んでいる。それを見て気が重くなってきた。前回JALで渡仏した時は斜め前の席に1歳9ヶ月の子供が居て、1時間くらいのインターバルを挟んでずっとグズりっぱなし。泣き疲れて寝て、目が覚めてまた泣くの繰り返しで本当に辛かったから、そうならない事を願うばかり。チェックインの列に並んでいるとすぐ前の男性が話しかけてきた。「ルマンクラッシックですか? スーツケースにそれらしいステッカーが貼ってあるので」と言う。聞けばルマンクラッシック観光ツアーだそうで総勢8名とか。楽しんできて下さい。

 機内は所々空席がある程度。真ん中4席の左通路側に陣取った私の隣は空席。ひとつ空いた向こうは図々しそうなおばさんで、シートに自分の荷物を置いたりして陣地を広げようとしているのが嫌な感じ。

 スチュワーデスが頭上の荷物棚の確認を始めて、さあいよいよ出発かな、と言うタイミングで機内放送が流れる。「…(聞き取れなかった)の理由で予定していた北回りのルートが通れなくなりました。したがって南回りのルートを通らざる得なくなり、その為追加の給油をしている関係上、出発時間が1時間程遅れます。また、現地の到着時間も遅れます」と言うではないか、そんな事あるんだ。後で聞いたら、ままある事らしい。

 前回24時間の時の帰国の飛行ルートをほぼそのまま逆に飛ぶ事になる。偏西風に逆らって飛行するとは言えそうは言っても時間を挽回するべく頑張るだろうから現地到着は1時間半ほどの遅れで済むかな?もっと遅くなるのかな?昨年に引き続きCDGからはTGVでの移動を予定していてパリ郊外の駅で先発している編集さんと合流する予定だった。時間に余裕を持って予約してある列車とは言えそれでもギリギリになりそう。まあ、到着4~5時間前には大体の時間が読めるだろうからそこから編集さんと相談だな。と言う事でなるようになるさ、と言うのが今回の渡仏のケチ?のつき始め。

久しぶりのエールフランスは機内食のカトラリーが木製になっていた。ナイフも木製。当然ながら切れ味は悪く柔らかい鶏の胸肉でも切るのに難渋させられた。

 カスピ海、黒海あたりを通りこの写真はたぶんドイツ上空。2時間以上の遅れで到着となりそうなので機内から携帯アプリを使ってTGVをキャンセル。こういうアプリの使い勝手の良さは日本の新幹線とは大違い。特定カードの縛りも無いしね。

 CDGでは入国審査と荷物の引き取りで時間を食って、ゲートを出られたのは10時過ぎ。先に入っている編集さんとは機内からもLINEで連絡取り合っていたので、空港まで迎えに来てもらった。

 今回の足はプジョー408のガソリン仕様。あえてHYにしなかったらしいが、理由はよく分からない。テールゲートには私と編集さんのスーツケース合わせて4個が縦に並んでスッポリ。スゲエ、さすがプジョー?。

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ルマンの近くまで来たら高速の出口が大渋滞している。まだ木曜日だと言うのに。出口をひとつやり過ごして宿泊先に到着。24時間レースからずっとこちらに居残っていたメンバーと再会。

イベントが始まってしまうとまともな食事にありつく余裕もなくなるので斜向かいのホテルのレストランで夕食。ここだけでなくヨーロッパは一品のボリュームがあり、前回懲りているのでメインは取らず前菜のサラダのみ。お肉もいっぱいのっていてボリュームがある。これにビールとワインでもうお腹いっぱい。本当はこう言うお店ではメインを頼まないのはマナー違反らしいのだが、お酒飲んでるから許してね。

このテのイベント取材はお休み時間を取れないのでレースよりも疲れます。


 今回はイベントの後のんびりせず月曜日に帰国の途に着く。編集さんはドイツからの帰国になるのでパリ近郊で車を返した後は別行動になります。

私は火曜日の便なのでCDG近くのホテルに夕方到着すれば良い。宿泊先を8:30頃に出発して10:30には返却先のPoissyと言う街に到着。

E.Leclerc(ルクレールと読む。頭のEは発音しないらしい)と言うスーパーで今晩の水や食料などを買い込む。E.Leclerc、ルマンにもあるけど入った事なかった。何となく電気屋っぽい感じがしていたけどカルフールなどと同じくスーパーマーケットのチェーンだそうです。

 Poissyで車を返却して電車でパリまで移動するのだが、この時期暴動騒ぎでプチ戒厳令状態になっていて電車が間引かれており直接目的のCDGまで行けないらしい。とりあえずパリに出て乗り換えて行く事になるらしい。私にはイマイチ分からないが、とりあえずは編集さんとパリの乗り換え駅までは一緒なので付いてゆく。

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乗り換え駅のParis Saint-Lazare駅到着。2人ともスーツケースを2個抱えているので地下鉄へのアプローチの階段が辛い。「バスにしましょう」と言う編集さんの言葉に従ってバス停にゆく。一緒に乗るのかと思いきや、彼は別のバスに乗るのでここでお別れです、と言うではないか。不安になったものの極力顔には出さないように振る舞いつつバスに乗る。大渋滞の中、強気で縫うように走る連接バスの運転手に関心しながら目的のバス停に着くのを待つのだが、似たようなバス停が続いてどこで降りたら良いのかよく分からない。「ほぼ目の前に着きます。たくさんの人が降りるでしょうからわかりますよ」と言うのを頼りにしていたのだが、確かにたくさんの人が降りる停留所だったが駅は見えない。???と思っていたが不安になり次のバス停で降りる。

やっぱりさっきのバス停でよかったのかと、人混みの中ブツブツ言いながらスーツケースを引きずって北駅に到着。

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あまり評判の良くない(スリが多いらしい)RER B線に乗って空港を目指す。とにかく空港に行けばホテルのシャトルバスに乗れるはずだから「ターミナル1」でも「ターミナル2」でも良いだろうと思って近い方の「ターミナル1」を目指す事にした。

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でも到着した駅を出てびっくり。あれ?この駅って空港の下にある訳じゃないのね。という事はホテルシャトルも来ないのか?どうしようかなとGoogle先生に聞いてみると路線バスを紹介された。スーツケースを引きずってバスターミナルまで行って、目的の系統のバスは見つけたけど乗り方が分からない。ネットで検索してもパリ市内のバスの乗り方ばかりで近郊路線のバスの乗り方は皆目分からない。タクシーにしようかと思って乗り場にゆくと「ホテルに電話しろ」という。至近距離だから乗せたくないようだ。ホテルに電話なんて出来ないしなあ。という事でCDG VALという無料の空港間連絡電車に乗って「ターミナル2」を目指す事にした。ここからならホテル行きのシャトルバスがあるはずだからだ。ところが「ターミナル2」のシャトルバス乗り場がどうしても見つけられない。ネットに載っている入り口の階段が見つからないのだ。「ターミナル2」の中をぐるぐる回って警備の人に怪しまれたり案内係の兄貴に聞いたりしながら探し回ったけれど見つけられない。案内表示に従ってみるとバス停らしきものはあるのだが目的のホテルの名前が無い。???2時間近く空港を彷徨って、コロナの影響で人が少なくなった時に変わったようだという事に気がついた。ネットの情報はコロナ禍前のものだったようだ。

 仕方なくタクシーに頼ろうという事にした。以前、ぼったくりにあったから、今回は慎重にタクシー待合所に行って長蛇の列に並ぶ。それでも10分ほどで乗る事が出来た。運転手に行き先を告げると撫然とされたが仕方ない。正規のタクシーだから近いとは言え乗車拒否出来ないからだろう。ホテルに到着、料金9.5ユーロ。10ユーロ札を出したらむしり取るようにして帰って行った。もちろんお釣りは無し。近くてすいませんね。

 ホテルフロントに予約確認書を出したら愛想のない感じで、パスポートを出せと言う。名前で確認してるんだ。カードキーをもらってエレベーターに乗るが目的階のボタンを押しても反応しない。よく見ると、カードキーを差し込むところがある。そこにカードキーを差し込んでからボタンを押す仕組みになっているようだと気がついて、ようやく部屋に到着。ホテルに辿り着くまでの道のりで色々あったのでドッと疲れが出た感じ。

 翌朝のシャトルバスを予約しなければいけないようなのでフロントに行って予約する。

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…ここで大きな間違いをしてしまった事に気がつくのは後の話。写真はエレベーター横に張り出してある空港行きバスの時刻表。

 E.Leclercで買い込んだビールは部屋に冷蔵庫もないので洗面台に水をはって冷やそうと試みるも飲み頃とは言えないぬるさ。おまけにルビーというフレーバー付きを買ってしまったので美味しくなさが倍増。それでもパンと生ハムを流し込むようにしてベットに倒れ込む。目が覚めたら写真データーの整理をしようかと思っていたのだが、夜中に目は覚めたものの何もする気が起きなくてそのまま朝まで寝てしまった。

 翌朝、空港行きのシャトルバスを待っていると、やって来たバスの行き先表示には「空港行き」の表示がない。チケットを運転手に見せると一瞬おやっとしたが乗れと手招きされた。乗り合わせた他の乗客達をみると皆さん空港に行くにしてはスーツケースが小さい。リュックを背負っているだけの人もいる。途中から乗ってきた人達も同じように荷物が少ない。何となく不安に思っていると、どうもこのバスは空港に向かっていないようだと気がついた。到着したのはRER B線の「Parc des Expositions」という駅前。ここで乗客は全て降車。運転手に空港へは行かないのかと聞いてみたがここが終点、お前も降りろ、というような事を言われたような気がする。


…そう言えばホテルのフロントで時刻表を指差してチケットを買いたい旨告げたのだが、フロントの時刻表には電車のイラストが描かれていたような気がして違和感を感じていたのだ。あの時「空港ゆきのバス」と言っていればこんな事にはならなかったかもしれない。

 仕方なしに荷物を引きずって駅前に佇んで、どうしたものかと途方に暮れた。

タクシーの待合場所に車はいない。目の前はバスターミナルなのでバスで行こうかと考えたけど、案内板を見てもよく分からないし乗り方も分からない。Google先生に聞いてみると電車を案内された。まあ、今居るのは駅前なんだし当たり前か。意を決して改札に赴き自販機で切符を買う。目的の「ターミナル2」はTGVとか書いてあるぞ。TGVには乗らないぞ、と思い「ターミナル1」行きの切符を買う。

…焦っているとダメですね。「ターミナル2 TGVステーション」と言う名前で、TGVも乗り入れている駅って事でTGVに乗せられる訳じゃないのに気が付かなかった。案内板を見るとなんだひと駅じゃん。11ユーロ?高えなあ。まあ仕方ないタクシーよりは安いだろうし。

(もうこの日は朝からバタバタで写真を撮る余裕も無かったので写真がありません)


 ホームに出ると次の空港方面行きはすでに到着時間なのだが11分遅れているみたいな表示。例のプチ戒厳令のせいかな。焦ってもどうしようもないので待つ。ほぼ表示通りの11分遅れで到着した電車は通勤ラッシュなのか満員状態。それでも多くの人が降りるので乗れそうな気はしたが発車のブザーが鳴っても降りる人が途切れない。半ば強引にスーツケースを持って乗車。車内は隣の人と体が触れない程度の混み具合。今思うと何だかこの頃から喉に違和感を感じていた。

 「ターミナル1駅」で降車。ああ、昨日降りた所ね。例のCDG VALに乗り換えて「ターミナル2」に到着。駅から出発ターミナルへ向かう廊下にエールフランスのチェックインの機械があったのでそこでチケットと荷物タグを発券。カウンターに向かう。すでにカウンターは開いていて長蛇の列。それでも20分程で荷物を預けて搭乗ゲートに向かう事が出来た。今回も持ち込み手荷物でいじめられる事なく通過出来た。荷物検査の後はまたシャトル電車に乗ってターミナルを移動。ようやくいちばん端っこのゲートにたどり着いた。すでに搭乗が始まっているのか行列が出来ていたが、ただ搭乗ゾーン毎に並ばせているだけのようだった。並んでいる人を見ると日本行きの便なのに日本人と思しき人が少ないように見える。私の前に並んでいる白人男性が手に持っているチケットを覗き見ると成田からニューカレドニアに乗り継ぐ人だった。そういう人たちが多かったのかな?…え?成田?その時まで羽田行きかとばっかり思い込んでいた。そう言えばチケット購入の時、帰りは成田にした方が幾分安かったのでそうしたのを思い出した。


 機内に入るとほぼ満席状態。隣は10代のうら若き白人の女性。ちょっと嬉しいような面倒臭いような。ガタイのいいおっさんよりはマシだ。騒ぐ子供もいたが遠くの席だったのでそれほど気にならずに過ごせたが、前の晩寝過ぎたせいかあまり寝付けない。失敗したなあ。時間が経つのが遅く感じられた。映画でも見ようかと思ったけど興味を惹くコンテンツが見当たらなかったので諦める。隣の女の子はおとなしいので助かったけど、菜食主義者だそうで出された食事に顔をしかめて料理を突いているのがヤナ感じ。…かわいいけど友達になりたくないタイプだな。


行きと同じく南回りの飛行経路。タクラマカン砂漠より北側を通ってモンゴルから中国上空、韓国上空を通るルートだ。

 定刻の朝8:30頃に成田到着。荷物を持ってリムジンバスのカウンターに着いたのが9:30頃。次のバスはほぼ満席だと言う。その次の新宿行きは1時間後と言われて電車にする事に。今考えると1時間待ってバスにしとけばよかったと思う。荷物を引きずり成田エクスプレスの改札へのエレベーターを降りる。自動券売機で指定席を探すと結構空席がある。ひとつだけ埋まっている窓側の席があるのに気がついた。これは何か機械が設置されていて、隣に絶対人が来ないんじゃなかろうか?と思ってその通路側を押さえてしまった。きっと頭がボケていたんだろうなあ。

何十年ぶりかの成田エクスプレス。車内は空いていた。

 案の定、途中の千葉駅から乗ってきたその窓側を予約していたおっさん(50代前半くらい)は私に向かって「そこはお前の席か!」と不満そうに問い詰めるような物言い。ムッとしたものの、そうだと言って券を見せると黙って席に座って漫画を読み始めた。なんだコイツ、いい歳してマンガかよ。渋谷で下車する際には邪魔だとばかりに私の足をどかして降りていった。今思い出しても気分が悪くなる。…まあ私が指定席の選択を誤ってしまったのが原因なのだから自業自得と言えるのだが、いい歳した大人があの態度は無いだろ。


 家に戻ってヤレヤレとシャワーを浴びてベッドに横たわる。ああ、やっと家に着いた。この日の晩頃から咳がひどくなってきた。喉も腫れて声が酷くなってきている。…ひょっとしてコロナ?


 翌日、近所の発熱外来を検索して病院に電話すると、少し待つかもしれないけど観てくれると言うので行ってみる。抗原検査とPCR検査をしてもらったがどちらも「陰性」。ひとまずホッとして処方された薬を買って戻る。しかし処方された薬はあまり効かず咳が止まらない。クラッシックの写真をセレクトして編集に渡すのが大幅に遅れてしまったのは咳が止まらなかったのだけが原因では無いけど、申し訳なかった。

 帰国して3週間。いっときほどではないが今でもまだ咳が残っている。

 2週間のインターバルはあったとは言えやっぱりルマン2回は無理があったのかなあ?歳は取りたくないなあ。


PS:今年のルマン・クラッシックのプログラムを見ていて驚いた。

…これって、私じゃないか? FD500mmのレンズに貼っていたステッカーは間違いない。しかも延長ヘリコイドリングを装着する前、って事はルマンに通い始めた1992~93年頃かな?。

…何だかちょっと嬉しいです。