対策フード

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 昨年、新しくなったEF400mmをサーキットで試用してみた時、レンズの軽さには満足でしたが、何時ものように一脚に装着して構えて撮影をはじめてみると、アレレって感じでした。その辺りの事は以前こちらにも書きました。
 私はレンズの先端の方にあるAFストップボタンを「AFスタート」に変更して使っているのでそのあたりに手を添えて保持するスタイルです。そしてフードの取り付けのところに指を持って来て、そこをつかんで場所決めというか滑り止めというか、に使っています。しかし、新型のレンズは軽量化を目指した為、フードも新しくなり、以前のアルミとカーボンを使った物から、カーボン素材のみのものになりました。軽くなったのは歓迎なのですが、フードの締め付け金具をいくら閉め込んでもフードが固定出来ず、回ってしまうのです。こうなると私のようにフードの締め付け金具に指をかけてAFスタートのボタンを押したい場合には指が滑ってしまい、困るのです。「フードがまわる」、「フードが固定出来ない」という声はサーキットで試用した人からも、またいち早く購入した人からも、たくさん聞きました。やはり皆さんレンズの保持の方法はいろいろあるでしょうけど、フードが回ってしまっては困るような保持の仕方だったようです。こういった超望遠を使う他のカテゴリーのユーザーからも不満が多く出たようで、年明けにはキャノンも対策品を用意してきました。
 機会があったので、どんな対策をしてきたのか見せてもらうと、対策品はフードの取り付け溝にリブのようなものが盛ってありました。…???…話を聞いてみると、以前の物は取り付け金具の円周はアルミ製で、そこそこ強度があったが新製品は軽量化の為にカーボン一体型になって、取り付け金具部分の円周の強度が落ちてしまっていて、締め付け金具を締め込むと極端な話、楕円形になってしまっていた為に接地面?が減ってしまい、滑ってしまうということらしいのです。そのため、このようにリブを盛って、締め付け金具を締め込んでも変形しないように強度をあげました、と言う説明でした。
 サーキットで試用した時にフードが回って困ると言う事をサービスデポで訴えると、締め付け金具の先端にパーマセルを貼ってとりあえずの対策としていたのが頭にあったので、てっきり締め付け金具部分に対策部品が組み込まれてくるのだろうと思っていたので、意外でした。
 安直に締め付け金具の先端を滑り難くするなんて事はせずに、なぜ、回ってしまうのかをちゃんと考えて、対策してきたんだな~ってちょっと感心しました。
by hidenobu_02 | 2012-02-17 22:54 | 機材 | Comments(0)