シャッターストローク

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 フィルム時代からずっと「シャッターストローク」はこだわって調整してもらっている。私の周りを見ても「動くもの」を狙うスポーツ系の方は皆さんこだわって調整している方が多い。カメラのコマ速が早くなり秒間8とか10コマが当たり前になっても、動態予測AFが進化して歩留まりが上がろうとも、やはり「シャッターストローク」は譲れない。シャッターを落としたい「瞬間」があるからだ。ダダダっと連続でシャッターを切っても、欲しかったちょうど良い瞬間が無い、なんて事はけっこうあったりする。やはりいちばん欲しい「瞬間」に思い通りにシャッターを落とせるようにしたい。慣れればイイじゃん、という声も聞こえてきそうですが、シャッターストロークが長いと咄嗟の時にシャッターが落とせないように思います。それに、ずっとシャッターストロークを詰めたボディを使って来たので、そっちに身体が馴染んでいるってのもあります。
 実はEOSになった時に、買ったまんまの「シャッターストローク」で慣れてみようと暫く使ってみましたが、やはり咄嗟の時シャッターを押せずにイライラが募るばかりだったので、やはり「シャッターストローク」を詰めて使う事にして、今に至っています。
 諸先輩も「シャッターストローク」に拘っている方は多く「雨粒が落ちて来ただけでシャッターが落ちる」とか「ボディを強く握りしめただけでシャッターが落ちる」なんて伝説があるくらいまで調整している人もいます。…私はそれ程まで追い込んでませんが。
 シャッターボタンは2段階になっていて、シャッターを押し始めて露出計が動き始める(設定によってはAFも動き始める)ところを第1ストローク。そこからさらに押し込んでシャッターが落ちるところを第2ストロークと言います。私は第1ストロークをまず短く詰めてもらいますが、そこから第2ストロークになってシャッターが落ちるところで「待てる」ところがほしいのです。ストロークは短く詰めた状態で。…難しいですよね。 
 プロサービスにはこの手の「シャッターストローク調整」のスペシャリストも居て、名指しでその人に頼んだりしますが、その人が他の部署に移動になったりすると困った事になります。技術者によってもやり方が違うらしく中々以前と同じ感覚にならない。「シャッターストローク調整」の経験があまりない技術者にとってはこっちの要望を伝えても何がナンだがわからないみたいで、何度も調整をやり直すはめになる。
 我々の求める「シャッターストローク」は通常の状態を逸脱しており、もはや「壊れている」のレベルであるとプロサービスの人に聞いた事があります。なるほど、修理でボディをサービスセンターに預ける時に「シャッターストロークはいじらないで下さい」と言わないと、せっかく調整した「シャッターストローク」が購入時の新品状態になって戻ってくる事がありましたがそういう事だったんですね。
 今回、Mk-4の調整はその「シャッターストローク調整未経験」の新人さんと一緒にやる事になり都合3回再調整。その前の別の人を含めると計5回。でも、これで憶えてくれたろうから、これからは安心して調整に出せるぞ。
by hidenobu_02 | 2010-06-29 05:11 | 機材 | Comments(2)
Commented by sgt1008 at 2010-06-29 23:00
私もシャッターストロークには悩まされました。
何度調整しても上手く行かない。
新品買っても調整に出しっぱなしで、しばらく手元に無い状態が続いたりしてイヤになってしまいますね。

窓口で出来るようにしろと言っても、なかなか難しいようで。
自分で出来るといいんですけどねぇ。
Commented by hidenobu_02 at 2010-06-30 00:41
sgt1008さま、こんばんは。
 今回は新人さんと言う事もあり4ヶ月かかりました。ホント自分で出来ないのがもどかしいです。