Nikon D3 その1

ちょっと旧聞になりますがNikon D3をサーキットで使ってみる機会があったので、ちょこっと気になる事などをいくつか…。
ボディはNikon D3。写真はプレスルームで隣に居たニコンユーザーの500mmを借りて、私の1DsMk-3+500mmと並べてみたところ。

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三脚台座にあいているネジがひとつしか無いのがおわかりいただけるだろうか?しかも写真の世界では一般的に「小ネジ」と呼ばれる1/4インチサイズのもの。隣にある私のキャノンの500mmにはふたつあるのがわかると思う。ひとつはニコンと同じ「小ネジ」の1/4インチ。もうひとつは「大ネジ」と呼ばれる3/8インチサイズのものだ。

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この手の望遠レンズを使う場合、手持ちで振り回す場合もあるが、三脚もしくは一脚に装着して使う場合がほとんどだと思う。サーキットの場合、機動性と携帯性に劣る三脚はテレビクルーが使うくらいでスチール写真の場合はまず使わないと思われる。私を含めて多くのカメラマンが一脚を使っている。サーキット内の移動時には一脚につけたまま、肩に担いで持ち運ぶ事が多い。いちいち一脚からレンズを外してストラップで肩に担ぐより機動性に優れているからだ。しかし重い望遠レンズ(5〜7Kgくらいある)と一脚を繋いでいるのはあの小さなネジなのだ。長く使っているとネジ山が削れてきて、あるときカクンと外れてしまう事がある。私も経験している。私は幸運にも落下は防げたが、知り合いは肩に担いだ一脚からレンズがボディごと落下したそうだ。幸いレンズの先端から落ちた為フードが壊れて力を分散してくれたらしく、大事には至らなかったそうだが、私も同じような環境での使用なので人ごととは思えないし、少しでもそんなリスクを減らしたいので「大ネジ」と呼ばれる3/8インチサイズの方を使うようにしている。キャノンの望遠レンズにはたいてい大、小両方のネジ穴があるので穴の位置を変えればよい。

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愛用のジッツオ製カーボン一脚の場合は雲台取り付けねじを抜いてひっくり返せば、大ネジになっているので、この時も一脚の使用は出来たが、「大ネジ」に慣れた身にとって不安で仕方が無かった。
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2〜3年ごとに一脚のねじを交換するようにして事故にあわないように気をつけている。ところが借りたニコンのレンズには「大ネジ」が無い。キャノンの場合、プロサービス等に持ち込めばヘリサートを入れ替えてくれるのだが、サービスセンターと違い、出先のサービスデポで出来るかなあ、と不安ではあったが、取りあえず聞いてみると、サービスデポでの作業が可能かどうか以前に、なんとニコンには3/8インチの「大ネジ」ヘリサートの設定は無いというではないか! そういう要望も「聞いた事は無い」という。ちょっと驚いた。ニコンにあって(出来て)キャノンは出来ないのか…、ってのはよくある話で、キャノンの技術者をいじめる時に…いやいや、キャノンの技術者とお話しする時によく使うフレーズなんだけど、その逆があるとはちょっとした驚きだった。しかも「要望も聞いた事が無い」なんて。オリンピックなどで世界中のカメラマンを相手にしているはずなのに、信じられない。
 と言う訳で、今回は撮影する前のお話になってしまいました。使用感とかはまた日を改めて書きます。
by hidenobu_02 | 2008-06-01 23:56 | 写真 | Comments(0)