Nikon機材 その2
左がNikon純正Speed Light SB-900、右がCanon 純正Speed Light 580EX2。
以前からNikon純正のストロボはCanonのそれに比べてチャージが早かったり、外部調光が出来たりと多機能で、端から見ていてうらやましい限りだった。Canon も外部調光モードが選べるようになったのは580EX2になってからやっとの事だ。 SB-900はストロボの同調に関しても、他のストロボに反応するスレーブモードがあり、チャージを確認出来る音を鳴らせる事が出来たりもする。また、連続発光させた時チューブ等を守る為の温度センサーがあり、発光が中止される機能までもあって(この機能をカットさせるモードもあり)、実に多機能なのに驚かされた。
ワイヤレス多灯撮影のモードもメインスイッチの所の切り替えスイッチになっていて解り易い。旧型580EXは切り替えスイッチだったから良かったが、580EX2ではボタン長押しによる呼び出しになってしまったので設定が煩わしくてイライラする。
オートパワーオフ機能で待機している状態ではこのように「STBY」と表示されるのは良いと思いました。ちなみにCanonはスタンバイ状態の時は何も表示されないので、スタンバイ状態なのか電源が切れているのかは、カメラのどこかのボタンを触ってスタンバイ状態から復帰させてみないと電源が入っているのかどうかは分かりません。
カメラからストロボ本体を離して使う場合キャノンではST-E2を使うが、Nikonでこれに当たるものがCommander SU-800だ。TTLオートで手元から離れたストロボを制御出来る。このCommander SU-800の優れている所はCanonと違ってマニュアル発光を制御できる所だろう。これはCanonユーザーから見ればうらやましい限りだ。
ご覧のように中々コンパクトで好感が持てるのだが、残念ながらリモート受光部がCanonのST-E2と同じく前方にしかない。しかもCommander SU-800自体は角度の変更が出来ない。このあたりはCanon ST-E2でも同じなのだが、受光部をもっと横方向にも広げるとか、角度を変えられるようには出来ないだろうか?室内ならば椅子の陰とかに置いても発光してくれるが、カメラの後にストロボをセットした時や、ほんの少しの角度で発光が不安定になったりする事があり、ここは改善を望みたい。
私の周りのNikonユーザー(5人くらい)に聞いてみると、ほぼ全員がCommander SU-800の存在自体知らないと言っていたのには驚かされた。Nikonのストロボが以前からスレーブ機能や外部調光機能を持っていたせいで、Commander SU-800を使わなくとも他の大型ストロボ等との併用に困らないという事が原因のようだ。Canon純正ストロボの場合、純正ストロボとの組み合わせ、もしくはST-E2を使用しない限り同調が不可能(最近やっと同調出来る無線同調機も他メーカーから発売されたが)だったせいか、ST-E2に頼らざるを得なかったので、今回NikonさんにCommander SU-800もいっしょに借りたのだが、友人のNikonユーザー(当然プロですよ)の多くが使っていないのはもったいないと思う。純正ストロボが多機能であるが故に招いた結果?
普段使っているST-E2も角度を変えられないので、Nissin製のユニバーサルコードSC-01とエツミの自由雲台を使って角度を変えられるようにしているのだが、改めてユニバーサルコードSC-01の説明書を見ると「Canon、Nikonなどの各メーカーのストロボに対応」と書いてあったので試しにCommander SU-800を付けてみたら問題なく動作した。勿論、機能に制限は無い。Nissinすごい!
Commander SU-800とCanon ST-E2でストロボとの通信可能距離を比べてみた所、 SU-800はST-E2の半分くらいの距離しか届かないようだった。これはCommander SU-800が元々マクロ撮影のアクセサリーとして作られたという背景があるかもしれない。もう少し通信距離が延びてくれるとありがたいのだが。
今回、出先でNikonのストロボをアンブレラホルダーに取り付けようとしたが、取り付けが出来なくて焦った事があった。いくつかある手持ちのアンブレラホルダーを試したところ、PHOTOFLEX製のものならば問題なく取り付けが出来る事がわかった。
普段Canon製の純正ストロボを取り付ける時にも、妙に「きつい」ものとそうでないものがあるのは気が付いていたのだが、取り付けが出来ないアンブレラホルダーがあるとは思わなかった。アンブレラホルダー側の取り付け部を比べて見るとストロボの取り付け足が滑り込む隙間が違うようだ。
左がPHOTOFLEX製、右が…すいませんメーカー忘れました。日本製だったと思いますが。この2つのアンブレラホルダーのストロボの取り付け部分を比べて見ると若干だが隙間に違いがあるように見えるが、それ程変わらないとも言える。
ストロボの取り付け足の部分を比べて見ると、スタンド側の溝に滑り込む隙間はほぼ同じながら、締め付け方法の違いからくるものなのか、Canon580EX2の方はピンのようなものが飛び出しているのがわかる。このピンは指で押してみるとバネ仕掛けで引っ込むようになっている。Nikon純正SB-800の方はピン等は無く、きっちりとしていて剛性がありそうに見える。Canon580EX2の方はこのピンが引っ込む事によってある程度余裕が生まれるせいで、隙間が狭くとも取り付けが出来るのだろうが、その分剛性が無いとも言える。Nikon SB-800の方がカメラに取り付けた時の剛性感はあるだろうが、アンブレラホルダー等に取り付ける場合は機種を選ぶようだ。Canonの場合旧型580やそれ以前のモデルのようなネジの締め込み方式ならばアンブレラホルダーに取り付ける時に問題はなさそう。
ちょっと話がおかしな方向に行ってしまいましたが、アンブレラホルダーの事はストロボの性能にはあまり関係ないのであしからず。
あと気になったのはストロボを装着した状態でズームリングを廻すと、ストロボ側が焦点距離に合わせて照射角を調整しているようなのだが、その作動音がうるさい。ズームリングの動きに合わせてキューキューって感じの高い音するのだが、もう少し静かに仕事して欲しいものだ。どうでも良いって言えばそれまでなのだが。
今回使ってみて個人的にはNikon純正ストロボの方が機能が沢山あってチャージも早いし(どちらのストロボにもエネループを入れています)全般的にCanon純正ストロボよりも優れていると感じました。
自分はキヤノン・Windowsでニコン、Macともにほとんど使ったことがなく、善し悪しがわかりません。カメラの基本的な精度は(F3、D1を借りた程度ながら)昔からニコンの方が高い感じがしています。ただ、使いやすさはキャノンかなと。キャプチャソフトにも結構差があるのですね。(EOS-UTもPTPモードでライブビューするとカメラ側の操作ができなくなります。データ転送中もBUSYになりますね)
逆にストロボはニコンのほうが柔軟ですね。リモートでマニュアル調光できたり、カメラのポップアップストロボがコマンダー(マスター)機能があるなど、「なんでキヤノンはできないのか?」と思ってしまいます。
shindoさんやwan-wanさんのブログでも話題になっていましたが、クリップオンストロボとブラケットの組み合わせは工夫が要りますね。ダボねじひとつで現場で困ったことが何度もあります。
サンテック、IGINのシューは黒塗りできつくありませんでした。
※追伸: CAR MAGAZINE買いました。ジャガーが全くブレずに"走って"いますね。
ST-E2を使用してマニュアル発光させた時にはST-E2側から光量を制御出来ないなど、Canonのストロボシステムは使っていてイライラさせられる事が多いです。何が何でもE-TTLモードにして使え。光量を制御したければ「補正」を入れて使えって感じですかね。E-TTLでも外部調光モードでも発光量がその都度変わって安定しないからマニュアル発光させたいのに、キャノンの連中にはそれがわかってもらえない。